全 61 枚 (No.50が2枚)
主な見所 : 渡月橋・天龍寺・竹林の道・野宮神社・落柿舎
渡月橋(とげつきょう):桂川に南北に架かる長さ155mの橋です。橋の南北で京都市の西京区と右京区にわかれています。平安初期に亀山上皇が橋の上空を移動していく月を眺め「くまなき月の渡るに似る(月が橋を渡るように見えた)」と感想を洩らした事から「渡月橋」と呼ばれるようになりました。
承和年間(834-848)に僧、道昌(どうしょう)が架橋したのが始まりとされ、現在の位置には、後に京の豪商、角倉了以(すみのくらりょうい)が架けたとされています。現在、橋脚は鉄筋コンクリート製ですが、欄干部分は景勝地である嵐山の風景を損ねないよう木造となっています。
天龍寺:正式名称、天龍資聖禅寺(てんりゅうしせいぜんじ)。臨済宗天龍寺派大本山の寺院です。山号は霊亀山(れいぎざん)。御本尊は釈迦如来様、開基(創立者)は足利尊氏、開山(初代住職)は夢窓疎石です。
足利将軍家と後醍醐天皇ゆかりの禅寺として壮大な規模と高い格式を誇り、京都五山の第一位とされてきました。「古都京都の文化財」の一部として世界遺産に登録されている寺院です。
竹林の道:野宮神社を取り巻く竹林で、古の嵯峨野の雰囲気を色濃く残す道です。夜間に期間限定で行われるライトアップ時には、現実から離れ、別世界へ迷い込んだような幻想的な雰囲気を醸しだしています。
野宮(ののみや)神社:御祭神は野宮大神様(天照皇大神様)。天皇に代わって神にお仕えするため皇女の中から選ばれた斎宮が伊勢に向う前に身を清めたところです。
鳥居は源氏物語にも描かれた珍しい樹皮がついたままの黒木の鳥居で、古代の形式を伝えています。境内には苔を用いた美しい庭園の「野宮じゅうたん苔」があります。縁結びや子宝安産の神様としても有名な神社です。
落柿舎(らくししゃ):松尾芭蕉の弟子の一人である向井去来の別宅として建てられた趣きある茅葺屋根の草庵(※)です。都会の喧噪から、かけ離れたのどかな田園風景の中に佇んでいます。
庭の柿を売る契約をしたのちに、柿がすべて台風で落ちてしまったためこう呼ばれています。現在の庵は俳人井上重厚による再建です。
※ そうあん、藁(わら)・茅(かや)などで屋根をふいた粗末で小さい家
2008年(平成20年)12月 記