南紀白浜

南紀白浜の景色



Nanki Shirahama Photo

南紀白浜の景色

= Nanki Shirahama in Wakayama Pref. =

 南紀白浜の観光名所・数か所を訪れた時に撮影した写真を、3つに分類して掲載しています。南紀白浜の景勝地をどうぞご覧下さい。

Nanki Shirahama Photo

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諸情報

三段壁(さんだんぺき):和歌山県西牟婁(にしむろ)郡白浜町に位置する景勝海岸です。紺碧(こんぺき)の海に直立する長さ2km、高さ50~60mの大岩壁で、断崖絶壁の名勝として名高い場所です。 断崖の先端には展望台が設けられていて、雄大な南紀の海景を一望する事が出来ます。この地下36mには海蝕洞窟が形成されていて、三段壁洞窟として有料公開されています。


千畳敷(せんじょうじき):平らに広がった地形を、たたみ千畳の広さと形容した地名・観光地の事を言います。この和歌山の地以外にも全国各地に存在しています。主な場所を上げると・・・

1.千畳敷(青森県) - 青森県西津軽郡深浦町の海岸線に広がる岩礁。
2.千畳敷(東京都) - 東京都八王子市にあった滝山城の曲輪の一つ。
3.千畳敷カール(長野県) - 長野県駒ヶ根市と宮田村にまたがる木曽駒ヶ岳麓のカール(圏谷)。
4.千畳敷(和歌山県) - 和歌山県西牟婁郡白浜町の海岸に広がる大岩盤地形。
5.千畳敷(山口県) - 山口県長門市の半島頂上の草原。

などがありますが、千畳敷の名が付く場所は他にも本当にたくさんあります。


白良浜(しららはま):和歌山県西牟婁(にしむろ)郡白浜町の鉛山湾沿岸に位置する砂浜です。石英の砂からなる白い浜辺が美しいことから、1996年には日本の渚百選に選定され、2000年にはワイキキビーチと友好姉妹ビーチ(Goodwill Beach City Relationship)の提携を結びました。

 明治から大正にかけては、ガラスの原料として白良浜の砂が採掘されていましたが製造方法の変化や景観保護のために採掘されなくなりました。現在の白良浜は近畿地方屈指の海水浴場で夏季には大勢の海水浴客で賑わっています。例年5月3日に海開きされますが、これは本州で最も早いものとなります。また付近の白浜という地名は白良浜に由来しています。

= 砂の流出等について =

 昭和の後期より砂浜の砂が波によって流出し、目立って砂浜が痩せるようになりました。そのため様々な工事が行われましたが、流出は今も止まっていません。現在ではオーストラリアの砂を輸入し、定期的に投入されています。オーストラリアの砂が投入された理由は、本来の白良浜の砂ほどに白い砂が近くで見つからなかった為です。オーストラリアなど、大陸内部の砂丘で長時間に渡ってさらされた砂であってはじめて、これほどの白さが実現するようですが、もともとの白良浜の砂はどうやってここに堆積したのかについては、はっきりしていません。


円月島(えんげつとう):和歌山県西牟婁(にしむろ)郡白浜町の臨海浦に浮かぶ島です。正式名称は高島(たかしま)と言い、南紀白浜のシンボルでもあり、夕景の名所としても広く知られています。島の大きさは南北130m、東西35m、高さ25mになります。特徴は島の中央に海蝕による円月形の穴が開いていることで、これが名称の由来になりました。


訪れた感想

 三段壁は何度見ても感動する見事な自然の景観が広がっていました。南紀を訪れる際は外せない観光スポットです。福井県にある東尋坊同様、絶壁の上に立つと足が震えてしまう程の自然の凄さを感じてしまいます。


 白良浜の砂は本当に白くてやわらかい、見た目も感触もとても気持ちのいい砂浜でした。何度も前を通っているのですが、一度も足を踏み入れた事のない海岸です。今回、初めてこの砂浜の上に立って、その人気の秘密が解った様な気がしました。


 円月島も南紀を訪れる度に目にしますが、近くまで行ったのは今回が初めてです。実物を見て、あれ?こんなに穴が小さかったかな?と思ったほど、実物は今までじっくり見ていなかったようです。


 和歌山によく訪れるようになる前は、千畳敷と聞くと子供の頃、先に訪れた宮崎県にある鵜戸千畳敷奇岩(うどせんじょうじききがん)の方が印象深く、現在のように南紀の方が先に思い浮かんで来る事はありませんでした。


 南紀の千畳敷もとても見事な景観が広がっていて、凄く好きな場所なのですが、だからこそ少し聞きづらい話をさせて頂きます。


 以前ここを訪れた時にも大変気になっていた事ですが、南紀への旅行の直前にTVで落書きの事が問題になっているとの報道を観ました。実際に再度訪れ改めて実物を見てみると、さらにヒドイ状態になっている事にとても驚きとても悲しくなりました。


 知らない方はペンのようなインクを用いた文房具で岩に直接、落書きしていると思われるかもしれませんが、違います。使う道具は小石です。


 もろい岩質の為、小石で女性でも簡単に岩が削れてしまうそうです。(試す事も決してしないで下さい!) 要するに穴ぼこの文字です。それが至る所で削られていました。遠くからもはっきりと読み取れる程の大きさのものもありました。


 ここは、決してそのような落書き可能な場所ではありません。はっきりと落書き禁止とも書かれています。それを知りながら削る人もいるそうです。


 TVの取材中にもそのような人がいて取材スタッフが注意を促しても「みんなしていることだから」と言う理由で落書きを辞める事はしませんでした。もちろん全ての人が落書きをしているわけではありません。


 落書きする人は何の罪悪感もなく、ただ記念にと思うのかもしれません。また、この程度の事は何の自然破壊にも繋がらないと思っているのかもしれません。


 確かに景観を台無しにする等の精神面への影響以外、自然への影響が何かあるか?と聞かれたら専門的な知識のない私には何の影響もないと思ってしまいます。


 しかし、「みんながしている事だから」とか「私一人位」とか「この程度の事位」といった考え方自体が大きな自然破壊や様々な問題へと確実に繋がっているのだと、私はそう確信しています。


 この場所・この問題に限った事ではありません。言い訳をみつけて、ルール・マナー・モラルを破る人間にならないで下さい。自分がとった行動は全て自分に還って来ます。自然を傷つけると、いつか自然からも傷つけられます。


 既に彫られた落書きは、2006年10月から約1年かけて高水圧の水やヘラを使って削り取る作業が開始されました。これ以上の落書きを増やさない事や元の景観を取り戻す事を目的とした一対策ですが 決して元の自然の姿に戻る訳ではありません。


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